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仲野 友英; 大橋 隼人*; 中村 信行*
no journal, ,
プラズマ中のタングステンイオン密度をスペクトル線強度の測定結果から導出するには、電離及び再結合速度係数などの原子データが必要である。しかし、高電離タングステンイオンについては、実験などによって精度が評価された原子データは少数の例外を除くと存在しない。本研究では、信頼性の高いデータを生産することを目標に、44価タングステンイオンの電離及び45価タングステンイオンの再結合断面積を計算し、これらの精度を実験的に評価した。実験では、電気通信大学のEBIT装置(電子ビーム・イオン捕捉装置)で測定したWに対するWの4s-4pスペクトル線の強度比から、コロナ平衡モデルを仮定して、Wの再結合断面積に対するWの電離断面積の比を導出した。この方法では、上記のスペクトル線強度の比を用いることによって、スペクトル線の発光断面積が持つそれぞれの電子エネルギーへの依存性を相殺させることができ、高い精度での評価が期待できる。実験による断面積比と計算による断面積比を比較すると、約3倍の差がみられたが現時点でその原因は不明である。同様の方法はWとWの3s-3p遷移線に対しても適用可能であり、ITERなど将来の超高温プラズマ中のタングステンイオン密度の測定方法の確立のために有効であると考えられる。